取材・文:コピーライター 吉田千尋

こぼれ落ちそうなほどつぼみをつけた桜の木。その下で
「大丈夫かな。何人が来られるか……」
と、やや緊張した面持ちで仲間たちを待つ水村喜一郎さんの姿がありました。
春を迎えた信州の水村喜一郎美術館。2013年春のオープンから冬期休業を経て、2014年4月1日にいよいよ2期目がスタート。「水村喜一郎展」が始まりました。
そして4月12日からは、館内の一室で「口と足で描く芸術家協会」の画家たちによる初めての企画展も同時開催! 今回は、初日のオープニングパーティーの模様をお伝えします。

今期は11月30日まで、全60作品を展示。初公開の作品も多数。

22名の仲間たちの作品を見つめる水村さん。「この額縁は、一つひとつの絵に合わせて俺が選んだんだよ」

水村喜一郎展、協会展ともに地元紙でも多く取り上げられ、当日はケーブルテレビなどの取材も。

あっという間に画家仲間と来場者であふれかえる館内。パーティーは大盛況!

「水村喜一郎 友の会」会長、倉沢さんは水村作品を30点以上所蔵する熱烈なファン。「みなさんもぜひ友の会に入ってください!」
福岡、大阪、神奈川など全国から次々に到着した仲間たちの笑顔を見て、ようやく水村さんも安心した様子。やがて、ご家族やお友達、一般のお客さまなど60名を超える人がぞくぞくと集まり、熱気に包まれた会場でパーティーが始まりました。
まずは「水村喜一郎 友の会」の会長であり、水村さんとは10年来の付き合いである倉沢紀武さんからご挨拶。
「稀代の目利きといわれる『現代画廊』の洲之内徹さんも高く評価したのが水村さん。彼のことを、『必ず後世に残る画家である』とおっしゃっていました。障がいは関係なく、油絵、竹紙絵、デッサン、どれをとっても本当に素晴らしい。協会の画家のみなさんには、水村さんという大きな目標があります。ぜひその目標に向かって描き続けていただき、これからもいい作品をたくさん残してください」
倉沢さんに促され、次は水村さんがみなさんの前に立ちます。熱い視線がそそがれ、はにかむ水村さん。