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田中 潤也 愛媛県 口で描く

1999年1月生まれ。
小学2年生の時、自宅の前で交通事故にあい、頚髄損傷の完全四肢マヒ(C4)となる。受傷後、周りの方などからの多くのサポートもあり、通っていた小学校に戻ることができ、友達と再会できたことはとても嬉しいことだった。
小学校の先生の勧めから口で習字を始めたのがきっかけで、絵を描き始めた。
小学5年生の時、自宅近くで行われた展覧会で、協会の口で描く画家 牧野 文幸 が実演しているのを見て、また牧野に声をかけられた。将来に不安を抱えていたが、この出会いにより本気で絵を志すようになった。
特別支援学校を卒業するにあたり、協会に参加することを希望し、画家になるという夢を持つ。
人との出会いを大切にして絵を描き、自身の絵で色んな人にメッセージを届けたいと願っている。

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絵は手紙

筆を口にくわえて描くというきっかけをくれたのは、小学4年生の時の先生でした。
習字大会で初めて「友」という字を書きました。
最初は口で描いたら汚いとか言われ、嫌われないか心配でした。
でも、その心配はよそに友達は、「潤君すごいやん!」と言ってくれました。
すごく嬉しかったことを覚えています。
そして、その頃愛媛で開催された、口と足で描く芸術家協会の展覧会に行きました。
その時、実演に来ていた牧野さんに出会いました。
実演をする牧野さんは、凛としていてかっこ良かったです。
僕はその姿を見て、身体が動かなくなった不安に思っていた気持ちが吹っ飛びました。
そして、画家になりたいという夢も出来ました。
再び協会のことを教えていただいたのは、高校3年生の時の、担任の先生でした。
今の僕が大好きな絵を描けるのは、協会の方々をはじめ、家族や今まで出会い支えくれた方々のおかげです。

 

僕にとって絵というのは、世界共通の言葉だと思っています。
絵は見ていただいた人の心の中にいつもいます。
やるせない気持ちの時に、元気やメッセージをくれます。
僕は手紙のような絵を描いて、みんなの心の1ページになるような、絵で気持ちを伝えられる画家になりたいと思います。

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