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飯原 孝    新潟県   口で描く

1970年1月新潟県生まれ。

16歳のときに交通事故で首の骨を折って神経を損傷し、手足を全く動かせない。

1年半の入院後、療養所に転院。隣接の養護学校高等部を卒業した。あごで操作する電動車椅子に乗って、ヘルパーさんの助けを受けながら一人暮らしをしている。 

描画は、子供の頃に地元白根市(現新潟市)で毎年行われている白根大凧合戦が好きで、凧に描かれている絵を描けるようになりたいと、療養所で始めた。 

好きな絵を少しずつ描き続けていた中、協会のことを紹介してもらい一つの希望の光を見出すし、協会に参加。

「継続は力なり」をモットーに熱心に取り組み、独学ながらも確実な進歩を遂げていた。さらに進歩するため、今は個人授業を受け、先生に絵の基礎から教わっている。


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『継続は力なり』

受傷後、養護学校で口に筆をくわえて絵を描き始めてから20年の時が過ぎました。

初めは筆が震え満足に線さえ引くことさえできませんでした。少しずつではありますが絵らしい絵が描けるようになってきても、まだ絵を本格的に描こうという気などありませんでした。自分が嫌になり絵から逃避することもありました。帰郷してから自分には何ができるのか?自答自問しているとき協会のことを知ったのです。

絵を描くことで今までお世話になった人に恩返しができるのではないかと思いました。また、私の絵を通していろいろな人に勇気と希望をあたえられるのではと思うようになりました。

協会から援助を受けてからは本格的にいろいろな技法を学んだり、試行錯誤したりして、日々絵に打ち込むことができるようになりました。

今は、商品として私の絵が世の中に出て、みなさんから購入して頂けることを喜びに感じています。

 

絵にいきづまったとき、私はよく自然を見に行きます。そこには四季折々の風景があり、色があり、匂いがあります。

これからも、皆さんに少しでもそんな生命感あふれる絵を感じ取ってもらえるように、微力ながら日々精進して「継続は力なり」でがんばります。

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