絵画展レポート

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絵画展 口と足で描いた絵 HEARTありがとう

■開催期間:2018年5月13日(日)~19日(土) ■入場:入場無料 ■会場:東京交通会館 B1ゴールドサロン 〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1 JR有楽町駅前/東京メトロ有楽町線 有楽町駅直結 ■実施内容:口と足で描いた作品展示 58点、口と足で描く画家たちにより絵画制作の実演、協会の紹介(ビデオ上映)、牧野 文幸が書を書いているときの動画上映、絵画を使用したオリジナルグッズの展示販売 特別企画 同時開催:牧野 文幸 追悼展【生きるよろこび】

実演した画家たち

2018年5月13日(日)~19日(土)に、東京交通会館B1ゴールドサロンにて、絵画展【口と足で描いた絵~HEARTありがとう~】と、牧野 文幸追悼展【生きるよろこび】を開催いたしました。この絵画展では、多くの方々に口や足で描く画家たちの絵を、自由に気軽にご覧いただけるよう、『感謝の気持ちがアートに』をテーマに、「HEARTありがとう」というメッセージを掲げ、口や足で描いた絵画作品を展示。会場内では、口や足で描く画家による絵画制作の実演をご覧いただき、また、口と足で描いた絵のオリジナルグッズを展示販売いたしました。同時に、2017年に志半ばにして早逝した、口で描く画家・書家として活躍した、牧野 文幸の追悼展を開催。絵画や書を通して、牧野の「描くこと」と「生きること」への思いを感じていただきました。

飯原 孝とファンの姉妹との交流が生まれました

3月に開催した口と足で描く芸術家協会内での絵画展の際、飯原が実演を行っている日に、ファンだというかわいい姉妹が来場。飯原にお手紙を書き、自分たちのお小遣いで買ったというお花をプレゼントしてくださいました。それに大変感動した飯原は、その場で姉妹のポートレートをデッサンし始め、完成後にプレゼント。さらに油彩画でも描き上げ、今回の絵画展に出品しました。この絵画展では、残念ながらタイミングが合わずに出会うことはできませんでしたが、姉妹は見に来てくれて、またお手紙を書いてくれました。

春の絵画展(市ヶ谷)にて 自分たちのポートレートと一緒に「ラムネとなかよし」

画家のコメント

春の協会展で実演している時に、私の絵が大好きだという小学生と幼稚園児の姉妹がお母さんとご来場下さり、姉妹のおこずかいで買ったという一本のお花とお手紙をプレゼントに頂きました。今まで絵を描いていてこんなに嬉しい事は無かったので、すごく感激しました。画家として大変幸せなことで、協会に入って絵を続けて来て本当に良かったと思った出来事でした。私の出来る事は絵でお返しする事だと思い、お礼に姉妹の似顔絵のデッサンを実演して見せて、その絵をプレゼントさせて頂きました。また、そのデッサンを元に油絵を描き、有楽町交通会館での展覧会に出展したところ足を運んで頂きました。その時は残念ながらお会いする事が出来なかったのですが、お手紙を頂き、「次の展覧会で上京するようであればまた逢いましょう」と書いてありました。普段私のグッズを購入してくれる人の顔が見えず、どういう感想を持っているのか興味があったのですか、子供達の素直な気持ちを聞かせて貰い、今後の私の絵の参考にできたら良いなと思っています。また、今回の出会いを通して、もっとたくさんの人と交流して私の絵で感動を与えられる自分でありたいと、さらに強く思いました。

初めての絵画展出品 田中 潤也

今年から協会に参加している田中にとっては、絵画展に絵が展示されることも初めての経験となります。また、油彩画を始めたばかりで、その油彩画を出品。初めて尽くしの出展でした。立ち止まってじっと眺めている方、「何か気になる絵だなぁ」とスタッフに声をかけてくれる方もおり、彼の作品から何らかのパワーを感じられたのだと思います。

画家のコメント

展示していただきありがとうございました。初めての出展でした。僕の絵を見ていただけてとても嬉しく思います。ほかの画家の方の絵を見ていると、心が引き寄せられるような感じがしました。改めて日々勉強だと思いました。いつか、ほかの画家の方のように、見ていただいた方に感じていただける絵を描ける画家になりたいと思います。

ご来場くださった方からのメッセージ

  • (牧野 文幸)追悼展が気になっていたので、多くの作品を見れて良かった。前回市ヶ谷で、飯原さんのデッサン (女の子2人と犬)を見たが、今回完成したものを見て、素敵だなと思いました。
  • 自分の中途半端な気持ちを思い知らされました。覚悟が違うということが分かりました。石橋さんの絵からできたTシャツを購入しました。
  • 素敵です♫どれだけ時間がかかったのでしょう。どれだけ…色々な思いが一つ一つの絵や書をみると伝わってきます。来てよかった。実際に画家さんが描いているところも見学できます。どれだけ神経と集中力。疲労するのか考えると…素晴らしい限りです。生きていることに感謝。今日は母の日。私は母を亡くしてるけど本当に感謝しなきゃ!そして今日の出会いに感謝いたします。
  • 私がお伺いした時は、ブランコを描かれた古小路浩典さんが実演されていました。見事な口さばき。こうして素敵な作品が生まれていくんですね。会場の後半は亡くなられた牧野文幸さんの追悼展です。絵画の他に書まで生きる喜びに満ちた作品が見れました。
  • 障害者の方達が口と足で描いた貴重な絵画展。どの様なイメージをすればいいのかもわからず、先入観なしで、鑑賞しました。足を踏み入れた瞬間から想像以上のカラフルな絵画の数々。そして、何より、線が繊細なのに、丁寧。特に動物や子供の絵画からは、瞳の潤いまでしっかり描かれていて、とても魅力的に映りました。うちの姉も難聴だけれど、頭が良く才能があります。前向きな明るい絵画を目の当たりにして、なんだかパワーを貰った気分です。
  • 今回の展覧会では特別企画【牧野文幸追悼展】も実施。絵画のみならず、とても素晴らしい書道の作品もあります。馬をモチーフにした作品も多く(牧野さんは午年男子)、わたしも持っているオリジナルグッズの図書カードのデザインも牧野さんの絵!会場内にもいろんな「馬」がいて、わたしのお気に入りは「駆ける」。
  • 牧野 文幸氏の絵には力と生命力がありますね。障害がある身で描くのは大変だと思います。でも行動しなければ、現実は壁は打破できません。がんばって下さい。
  • びっくりしました。口や足でこんなにステキな絵が描けるなんて。みなさんの心の強さ、美しさが伝わってきて感動しました。もっと多くの人に知ってほしいです。
  • すごくはげまされました。最近とても辛いことがあり、ふさぎこんでいたのですが、とても穏やかな気持ちにさせてもらいました。ありがとうございました。

口と足で描く芸術家協会絵画展「HEARTありがとう」に立ち会って 岡山県倉敷市 牧野 哲哉(牧野 文幸の父)

今回の絵画展に、昨年6月に故人となった長男の追悼展が特設されることとなり、立ち会わせて頂いた。当協会のご配慮に深甚の御礼を申し上げます。その上、故人が書を嗜んだことから、書も展示頂き心より感謝申し上げます。会場が都心であり、多くの方々に観て頂けました。初めての方もあれば、過去に幾度かこの協会の絵画展をご覧になった方も、かなりおられました。また、開催場所の東京交通会館には、幾つかギャラリーがあり、常時、絵が展示されていることもあり、絵や書に見識の高い方もお見えになりました。身体に障害があり、両手が使えず、口か足で描くしかないからといって、作品が稚拙であるはずがありません。身体の障害を乗り越えて、修練を積み、自分の思いを表現できる技術を身に付けた上で、作品が制作されています。大切な事は何を表現したいかということにあります。作者は皆さん両手が使えず、介護がなければ生活できない身であります。我が身を支えて下さる皆様、更には、絵を通じて思いを交わせる世の中の皆様に対する障害者の感謝の気持ちは、想像以上に強く深いものだと思います。だからこそ、長年の修練を積んで描かれた絵には、ありがとうとの思いが籠り、暖かく優しく和やかで、楽しく美しいのだと思います。絵をご覧になった方々は、そのことに感動されるのでしょう。どんなに苦しく辛く悲しいことがあろうと、それを乗り越えて必ず喜びを見いだせる。どれほどの困難があろうとも、努力を重ね、それを人に見せつけるようなことをせず、生き生きと自由に、おおらかに、見る者に勇気を与える、そんな作品ばかりだと私は思っています。そのことに気付かれた方も多かったのではと思っています。不幸な事故や病気で不自由な身となり、それを乗り越えようと努力する人達を支援する口と足で描く芸術家協会の活動は、世の中の人達の善意により支えられた真摯なものであります。その協会に敬意と共に感謝申し上げ、その発展を祈りつつ、今後も協力をさせて頂きたいと考えております。

開催決定!! 口と足で描いた絵~HEARTありがとう~ 東京交通会館 2018年11月11日(日)~17日(土)