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高根沢　俊伍 神奈川県 口で描いた

1935年10月栃木県生まれ。

23歳の時、大型クレーンの事故に巻き込まれ頚椎を損傷、全身マヒの障がいを負い、寝たきりの生活となった。

手足の感覚も、意思通りに動く体も、1日を生き抜く力も失い、絶望のどん底に落ちた。

しかし、リハビリを通じて始めた絵を生きる目的に高め、自信を回復した。

1999年7月には、地元神奈川県相模原市に自作の絵と社会福祉の為に20万円を寄付し、市長より感謝状を貰った。2004年12月没。


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私の生きる勇気

私は昭和十年十月生まれです。二十三歳の時、勤務先の会社での労災事故で後頭部と首を砕いてしまい、頚椎損傷という病名で全身マヒの寝たきりの生活となり、十一年余りの入院生活を送りました。入院中に、リハビリの一環として訓練を受け、口で字や絵が書けるようになりました。そして、口と足で描く芸術家協会に入会でき、絵を描くことの喜びと生き甲斐を知り、人生に限りない希望と、生きる勇気を見出すことができました。

これも芸術家協会のおかげと感謝しています。協会から生活の支援を受けながら、安心して絵の制作に励んで行くことができます。

現在はお陰様で、地域や各地での絵の展示会等が大変多く、絵を通して多くの方々との触れ合い等もでき、絵の制作にも一段と意欲が沸いて参りました。四十一年余りの寝たきりの人生ではありますが、多くの皆様に支えられ、喜びに満ちた幸せな人生を送ることができ、苦しみや悩みも感ぜずに、今日まで生き抜いて来られました。

そういった皆様方に少しでも恩返しができればと、いつも念頭におきながら、また少しでも多くの皆さんに喜んで見て頂けるような絵をと考えながら、描き続けて参りたいと思います。

何卒、今後とも皆様方のご支援、ご協力の程を宜しくお願い申し上げます。私の体の続く限り、絵を描き続けて参りたいと思います。

 

上記は、2003年に高根沢が書いた文章です。

 

＜略歴追記＞

1982年に初めて展覧会に出展。

その後も多くの展覧会に出展した。

また晩年は、実家のある栃木県茂木町で隔年に展示会を開いていた。

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